診療科・専門部・部門 放射線治療

放射線治療について

当院では、Elekta社製放射線治療装置「Elekta Synergy」を導入し、高精度な放射線治療を行っています。
本装置は、画像誘導放射線治療(IGRT)に対応したリニアックであり、ガントリ部にkV-X線撮影装置を搭載し、X-ray Volume Imaging(XVI)によるコーンビームCT撮影が可能です。照射直前にCT画像を取得し、治療計画CTとの位置照合を行ったうえで、6軸方向に移動可能な治療寝台を用いて高精度な位置補正を実施しています。軟部組織の描出にも優れており、腫瘍へより正確に放射線を照射することが可能です。

また、3種類のX線エネルギー(4MV・6MV・10MV)および3種類の電子線エネルギー(4MeV・6MeV・10MeV)を使用でき、病変部位や症例に応じた最適な治療を提供しています。
XVIには連続透視撮影機能が搭載されており、臓器の動きをリアルタイムで確認しながら照射を行うことができます。特に、呼吸による移動の大きい胸部や上腹部病変に対して有効であり、呼吸同期システムを併用することで、呼吸性移動を考慮した高精度な治療を実現しています。

さらに、高精細5mm幅・160枚のマルチリーフコリメータ(MLC)「Agility」を搭載しており、腫瘍の形状に合わせた精密な照射が可能です。高速リーフスピードと低いX線透過率により、正常組織への不要な被ばくを抑えながら、高度な放射線治療に対応しています。
当院では、高精度放射線治療技術であるVolumetric Modulated Arc Therapy(VMAT)にも対応しています。ガントリを回転させながら、MLCや線量率などを動的に制御することで、従来のIMRTと比較して短時間で効率的かつ集中的な照射が可能となり、患者さんの負担軽減にもつながっています。

また、Elekta社製放射線治療計画装置「Monaco」を組み合わせることで、高精度な治療計画と安全性の高い放射線治療を提供しています。
今後も、患者さんに安心して治療を受けていただける環境づくりに努めるとともに、地域医療機関との連携を強化し、地域におけるがん医療の質向上に貢献してまいります。

がん温熱療法(ハイパーサーミア)

がん細胞は熱に弱く、42.5℃以上になると死滅します。正常な組織は温められても血管が拡張することにより熱を放散して体温の上昇を抑えますが、がん組織は血管の収縮が弱く拡張することができません。そのため熱を放散することが出来なくなり、がん細胞だけが温められ死滅、縮小します。

がんの部位を水風船のような柔らかいパットで挟み、高周波(ラジオ波)によって腫瘍温度を上げて治療を行ないます。放射線治療や化学療法などと併用することで、それぞれの治療効果を高めることが出来ます。治療の適応範囲が広く、眼球、脳以外の部位の治療が可能ですが、体内に金属がある方は治療を行なえない場合があります。

副作用が少なく複数回施行でき、外来での治療が可能です。正常細胞の免疫が活性化し、痛みの緩和や体力の回復などQOL(生活の質)が向上します。
治療は女性技師と女性看護師で行っています。ハイパーサーミア施設認定、認定医師、認定技師を取得し効果の高い治療に取り組んでいます。

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