診療科・専門部・部門 泌尿器科

泌尿器科について

概要

最新の医療機器と知見をもとに、患者さん一人ひとりに寄り添った丁寧な診療を心がけています。

診療内容

  • 手術支援ロボット「ダビンチXi」を用いて、腎がん、腎盂・尿管がん、膀胱がん、前立腺がんに対する低侵襲手術を積極的に実施しています。
  • 前立腺肥大症に対して低侵襲治療尿道つり上げ術Urolift、Rezumによる経尿道的水蒸気治療(WAVE治療)を導入しています。
  • 高性能ホルミウムレーザーを活用した前立腺肥大症・尿路結石の手術は、多くの治療実績があり、他院では困難な症例にも安全に対応しています。
  • 排尿に関する悩みに対しては、専門知識を持つ医師と看護師が優しく丁寧な外来診療を行うとともに、排尿ケアチームによる継続的なサポートも提供しています。
  • 女性尿失禁への中部尿道スリング術(TOT手術)を再開しました。
  • 難治性過活動膀胱、神経因性膀胱による尿失禁にボトックス注入療法を開始しました。

主な疾患

泌尿器科では以下の疾患を主に診療対象としています。

  • 腎臓・尿管・膀胱・尿道などの尿路系および、前立腺・陰茎・陰嚢など男性生殖器系のがん、腫瘍、結石、感染症、外傷
  • 排尿障害(頻尿、尿失禁、排尿困難など)
  • 副腎腫瘍を含む後腹膜腔の腫瘍性疾患

地域の中核病院として、先進的な医療技術を取り入れながら、患者さんの希望や生活の質(QOL)を重視した診療を行っています。

前立腺がん

近年、高齢化の影響と、2019年よりダビンチによるロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術を導入したため、前立腺がんの症例数が増加しています。前立腺針生検で確定診断を行い、患者さんの年齢やがんの進行度に応じて治療方針(ダビンチによる手術・放射線治療・ホルモン療法など)を決定します。若年かつ高悪性度のがんや排尿障害がある方にはロボット支援手術を積極的に行っています。手術でがんの根治と排尿機能の温存、適応のある症例では性機能温存を目指し、開腹手術の時代に比較して良好な成績をあげています。
術後尿失禁がない、もしくは短期間で尿失禁がなくなる例が以前よりさらに増加してきていて、以前の術式より進化しています。
前立腺がんの放射線治療を予定している患者さんには、放射線治療による直腸障害を最小限に抑えるハイドロスペーサーSpaceOAR注入術を行っています。

前立腺肥大症

男性の排尿障害の原因の多くを占める疾患です。当科では重度の患者さんには積極的に内視鏡手術(ホルミウムレーザー前立腺核出術:HoLEP、Rezum、Urolift手術)、経尿道的前立腺切除術;TUR-P)をお勧めし良好な成績をあげています。他院では治療困難な症例を多く行っており、富山県全域、県外から多数の紹介患者さんの手術を行っています。

尿路結石症

体外衝撃波結石破砕術(ESWL)、内視鏡手術(経尿道的腎尿管結石砕石術(TUL)、経皮的腎砕石術(PNL)いずれの治療にも対応しており、豊富な医療設備、豊富な治療経験を有しており他院で治療が困難な、サンゴ状結石などの複雑な結石の治療も積極的に行っています。

腎がん

転移を有する症例は腫瘍内科と連携して治療を行い、手術適応のある症例には、術後疼痛の軽減や早期の回復につながる鏡視下手術(ロボット支援手術、腹腔鏡下手術、後腹膜鏡手術)を行います。小径腫瘍では、術後腎機能の温存を目指しダビンチを用いたロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術を行います。大きな腫瘍に対するロボット支援腎摘除術も多数実施しています。

膀胱がん

筋層非浸潤性がんに対しては経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)、蛍光色素を用いたTUR-BTを行い、再発予防に膀胱内薬物療法を検討します。筋層浸潤性がんにはダビンチを用いたロボット支援膀胱全摘除術(RARC)を行います。尿路変更として、尿管皮膚瘻や回腸導管に加え、適応症例には回腸利用新膀胱を採用し術後のQOLを保つようにしています。

腎盂・尿管がん

適応症例にはロボット支援腎尿管全摘除術を行います。転移を有する症例については化学療法や免疫チェックポイント阻害薬による治療を行うため、腫瘍内科と協調して行います。

女性・小児泌尿器科

骨盤臓器脱を伴わない腹圧性尿失禁に対してTOT手術、軽度の膀胱瘤に手術を再開しました。
専門性の高い症例の手術(高度の骨盤臓器脱、小児泌尿器科:先天性尿路奇形、VUR、尿道下裂、停留精巣など)は近隣病院に紹介しています。

主な手術内容

主に行っている手術
  • ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術、ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術、ロボット支援腹腔鏡下膀胱全摘除術、ロボット支援腹腔鏡下腎盂形成術、ロボット支援腎尿管全摘除術、ロボット支援腎摘除術
  • 腹腔鏡下腎摘除術、腹腔鏡下副腎摘除術、腹腔鏡下腎尿管全摘除術、腹腔鏡下尿膜管摘出術
  • ホルミウムレーザー前立腺核出術:HoLEP、経尿道的前立腺切除術:TUR-P
  • RezumによるWAVE治療、Uroliftによる尿道つり上げ術
  • 尿路結石の手術:f-TUL、r-TUL、PNL、ECIRS、ESWL
  • 経尿道的膀胱腫瘍切除術:TUR-Bt、蛍光色素を用いたTUR-Bt
  • 膀胱全摘除術、尿路変更術(回腸利用新膀胱、回腸導管など)

施設認定

泌尿器科専門医教育施設

四柳 智嗣

(よつやなぎ さとし)

役職

診療部長

資格

日本泌尿器科学会専門医・指導医
日本泌尿器科学会/日本泌尿器外科学会 泌尿器腹腔鏡技術認定医
Da Vinci certificate 取得

菊島 卓也

(きくしま たくや)

役職

医長

資格

日本泌尿器科学会専門医

深田 尚貴

(ふかだ なおき)

役職

医員

午前 受付時間 8:30~11:30

1診 菊島 卓也 四柳 智嗣 菊島 卓也 四柳 智嗣 担当医
2診 深田 尚貴 菊島 卓也 担当医 深田 尚貴 深田 尚貴

午後

手術 外来処置 手術 外来処置 手術
病例数・治療実績
  • 年間新患数:約1,800例
  • 年間入院患者数:約900例(泌尿器科病床15床)
  • 年間手術件数:約600件(ESWL、前立腺生検を除く)

内視鏡手術の導入比率は年々増加しており、当科では患者さんの身体的負担を最小限に抑えながら、より安全で質の高い医療を提供することを目指しています。従来の開腹手術と比較して、内視鏡手術は術後の痛みが少なく、回復も早いため、入院期間の短縮や日常生活への早期復帰が可能です。

特に2019年からは、最新鋭の手術支援ロボット「ダビンチXi」を導入し、前立腺がん、腎がん、腎盂尿管がん、膀胱がんなど幅広い疾患に対するロボット支援手術を本格的に開始しました。これにより、精密かつ安定した手術操作が可能となり、より高度で低侵襲な治療が実現しています。医師の熟練した技術とロボット技術を融合させることで、がんの根治性と機能温存の両立を追求しており、これまでに多くの良好な治療成績をあげています。

また、前立腺肥大症に対する内視鏡手術では、ホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)を積極的に実施しています。HoLEPは、前立腺肥大症に対する低侵襲で効果的な手術法として世界的に評価されており、出血が少なく再発率も低いという特徴があります。当科では多数の症例を経験しており、他院では対応困難な大きな前立腺肥大症や高齢患者に対しても、安全かつ確実な手術を提供しています。さらに、2022年度からはRezumによる経尿道的水蒸気治療(WAVE治療)も導入し、より多様な治療選択肢を患者さんにご提案できる体制を整えています。
本年よりUroliftを導入し、Rezumとともに性機能温存が可能な低侵襲手術が可能になりました。

このように当科では、先進的な内視鏡・ロボット手術技術を取り入れ、機能温存と生活の質(QOL)向上を目指した高度な泌尿器科医療を提供しています。

令和7年度手術実績(2025.4.1~2026.3.31)

2025

全手術件数

560

ダビンチによるロボット支援手術

106

ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術

58

ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術

16

ロボット支援腹腔鏡下膀胱全摘除術+開腹膀胱全摘除術

13
(12+1)

ロボット支援腹腔鏡下腎盂形成術+開腹腎盂形成術

2
(2+0)

ロボット支援腎摘除術+腹腔鏡下腎摘除術+開腹腎摘除術

15
(6+3+6)

腹腔鏡下腎尿管全摘除術+ロボット支援腎尿管全摘除術

13
(1+12)

経尿道的腎尿管砕石術(TUL)+経皮的腎砕石術(PNL)

98
(95+3)

ホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)+Rezum+経尿道的前立腺切除術(TURP)

128
(116+0+12)

経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)

93

SpaceOAR注入術

19

2020年~2024年 手術実績

2020

2021

2022

2023

2024

ホルミウムレーザー前立腺核手術
(HoLEP)

115

132

143

132

140

経尿道的前立腺切除術(TUR-P)

19

19

23

2

8

経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)

95

104

97

70

72

経尿道的腎尿管砕石術(TUL)

83

115

99

65

81

経皮的腎尿管砕石術(PNL)

6

9

10

5

8

膀胱全摘除術

7

0

0

5

0

腎癌 腎摘除術
(そのうち腹腔鏡手術)

16
(15)

15
(12)

11
(10)

4
(3)

2
(0)

腎癌 腎温存術
(そのうち腹腔鏡手術)

0

1
(0)

0

0

0

腎尿管全摘除術
(そのうち腹腔鏡手術)

17
(16)

7
(7)

5
(5)

6
(6)

1
(1)

精巣腫瘍の高位除睾術

4

3

5

4

3

体外衝撃波腎・尿管結石破砕術
(ESWL)

29

16

32

28

35

前立腺針生検法

142

142

155

106

114

ロボット手術(前立腺癌)

58

56

59

32

39

ロボット手術(腎癌)

15

11

15

19

15

ロボット手術(膀胱癌)

3

10

15

8

10

ロボット手術(腎盂形成)

3

1

1

4

ロボット手術(尿管悪性)

2

9

9

経尿道的前立腺水蒸気治療
(REZUM)

1

12

0

症例登録事業について

当科は、一般社団法人National Clinical Database(NCD)におけるデータベース事業に参加しており、手術・治療に関する情報の登録を行っております。この事業を通じて、患者さんにより最善・適切な医療を提供するための取り組みを支援する事が可能となります。
登録情報の管理は厳重に管理し、関連法令や取り決めを遵守し行っております。
NCD事業への参加に関してご質問がある場合は当科のスタッフにお伝えください。

また詳細につきましては、一般社団法人National Clinical Database(NCD)ホームページをご覧ください。

タンポポの会(厚生連高岡病院人工膀胱造設患者の会)

本会は、人工膀胱造設患者と家族、病院担当者等、会活動に賛同する人で構成しています。病後の相談、療養体験、器具の改善など経験を交流し、ストーマに関する知識の普及と会員の親睦を図っています。会の主な事業として、講演会、座談会、会報発行、リクリエーション又は小旅行などを行っています。

たんぽぽだより
  • 初めて受診される方へ

  • 医療関係者の方へ