外科・消化器外科・乳腺外科では主に手術を要する一般・消化器および乳腺疾患の診療を担当し、食道・胃・大腸・肝胆膵・乳腺などの悪性腫瘍、ヘルニア・虫垂炎などの良性疾患や腹部外傷など年間約900例の手術を行っています。 (日本外科学会専門医修練施設、日本消化器外科学会専門医修練施設、日本乳癌学会認定施設・乳房再建実施施設認定、マンモグラフィー検診施設認定)
スタッフは、原 拓央(外科診療部長、上部消化管)、尾山佳永子(乳腺外科診療部長、乳腺)、小竹優範(消化器外科診療部長、下部消化管)、林 泰寛(外科診療部長待遇、肝胆膵)、大島正寛(外科診療部長待遇、肝胆膵・乳腺)、山本大輔(外科診療部長待遇、下部消化管)、澤田幸一郎(外科診療部長待遇、上部消化管)、藤森大輔(外科医長)、齊藤浩志(外科医長)、石林健一(外科医員)の10名です(時期によってはさらに1-3名の研修医が加わります)。
近年は消化器外科領域における鏡視下手術の割合が顕著に増加していますが、当科では4名が日本内視鏡外科学会の技術認定医(合格率30%弱の難関です)を取得しており、難易度の高い手術の安全な実施に努めています。2019年にはダビンチサージカルシステムXiによるロボット支援下手術(以下、ロボット手術)も導入いたしました。当初は直腸癌を対象として開始し、2020年からは胃癌にも対象を拡げております。これ以外の鏡視下手術も極めて高画質の4K腹腔鏡を常用して精細な手術を提供しております。
上部消化管グループは手術年間100例近くの胃癌症例に対し、約80%以上で鏡視下手術(ロボットまたは4K腹腔鏡)を行っています。2020年8月に開始したロボット手術はこれまでに約40例に上り、順調に症例を集積しています。胃癌に対しては化学療法や放射線療法などの集学的療法にも力を注いでいます。食道癌では胸腔鏡・腹腔鏡を用いた手術を標準的に実施しており、侵襲の大きな術式ですが良好な経過が得られています。術前化学療法や高齢者の手術、放射線化学療法後の救済手術にも取り組んでいます。
下部消化管グループの大腸癌手術症例数は年間約200例で、良性疾患を含めたほぼ全ての症例に鏡視下手術を実施しています。特に直腸癌では適応症例に術前化学放射線療法を検討し、積極的にロボット手術を実施しています。ロボット手術は2019年11月に開始して以来約180例に上り、側方リンパ節郭清や骨盤内蔵全摘術などの難易度の高い術式も安全に実施されています。小竹はロボット手術【直腸】における北陸初のプロクター(指導者)に認定されました。2022年4月より結腸癌にも対象が広がり、一層の件数増加が見込まれます。また手術以外にも毎週水曜日には予約制でストーマ(人工肛門)外来を行い、皮膚・排泄ケア認定看護師と共にストーマを有する方へきめ細かく対応するなどチーム医療の推進に努めています。
肝胆膵グループでは同領域の悪性腫瘍に対する手術を年間50例程度、胆石胆嚢炎に対する手術を100例程度行っています。関係各科と密に連携を取り、安全かつ効果的な治療方針を提案することを心がけています。また、進行した病状に対する血管の合併切除再建を含む拡大手術、適切な症例に対する腹腔鏡下手術などについても積極的に取り組んでいます。
乳腺グループは、年間 約100例程度の乳癌手術を行っています。進歩の著しい化学療法や放射線療法はもちろん、形成外科と連携した乳房再建手術、さらに遺伝子診断と予防切除への対応など十分な診療が提供できる状況を確保しています。
外来診療の受付は毎日8時30分より11時30分です。上部消化管および下部消化管外来は火・水・金曜日、肝胆膵および乳腺外来は月・木曜日です。緊急の対応が必要な場合は曜日に関係なく対応いたしますので、随時お問い合わせください。
2022年5月 外科診療部長 原 拓央
当院では、2022年1月より頭皮冷却装置(Paxman Scalp Cooling システム Orbis)を導入し、乳がんの化学療法(術前または術後、2週毎または3週毎の抗がん剤治療)に限定して1泊2日の入院で行っています。頭皮冷却療法は、保険適応外です。
【 患者さん負担 】
①クーリングキャップ個人購入 ¥99,000(税込) 1個で12回まで使用可能
② 処置料 ¥11,000(税込) 毎回処置料発生
① 、②に加え、治療費・入院費が必要となります。
◆乳がん治療で使用する抗がん剤は、高度~中等度の脱毛を来すことが多く、通常、抗がん剤を2-3回投与すると脱毛が目立ちウイッグ等のカバーが必要となります。また、抗がん剤終了後3カ月ほどで発毛しますが、生えにくさや髪質の変化等見られることがあります。
◆頭皮冷却療法を行うと脱毛の抑制効果があると言われています。結果的に脱毛が目立ちウイッグ等のカバーが必要になるケースはありますが、治療中や治療終了後早期から発毛し、ほとんどの患者さんで抗がん剤終了後1カ月ほど経過すると頭皮全体に発毛がみられることを実感しております
「頭皮冷却療法」についての詳細は、下記URLにアクセスし参照ください。
➤脱毛抑制を目的とした頭皮冷却 https://www.cmi.co.jp/relatives/3494/
その他、気になる事などありましたら、乳腺外科外来までお問い合わせください。
厚生連高岡病院臨床研究倫理審査
承認番号#20230126007
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原 拓央(はら たくお) 外科診療部長 総合的がん診療センター胃食道がん科長●専門分野● 上部消化管 ●資格● |
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尾山 佳永子(おやま かえこ) 乳腺外科診療部長 総合的がん診療センター乳がん科長●専門分野● 乳腺 ●資格● |
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小竹 優範(こたけ まさのり) 消化器外科診療部長 総合的がん診療センター大腸がん科長●専門分野● 下部消化管 ●資格● |
林 泰寛(はやし ひろのり) 外科診療部長待遇●専門分野● 肝胆膵 ●資格● |
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大島 正寛(おおしま まさひろ) 外科診療部長待遇●専門分野● 肝胆膵・乳腺 ●資格● |
山本 大輔(やまもと だいすけ) 外科診療部長待遇●専門分野● 下部消化管 ●資格● |
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澤田 幸一郎(さわだ こういちろう) 外科診療部長待遇●専門分野● 上部消化管 ●資格● |
藤森 大輔(ふじもり だいすけ) 外科医長●資格● 医学博士 日本外科学会 専門医 日本消化器外科学会 専門医・消化器がん外科治療認定医 |
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齊藤 浩志(さいとう ひろし) 外科医長●資格● 日本外科学会 専門医 日本消化器外科学会 専門医・消化器がん外科治療認定医 |
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石林 健一(いしばやし けんいち) 医員 |