研修医・専攻医募集のお知らせ Joel Branch先生による臨床教育レクチャー

臨床研修

今日は貴重なレクチャーをしていただき、本当にありがとうございました。
今回のレクチャーでは、どのように鑑別疾患を挙げるか、を一緒に言語化しながら進めていただき、とても勉強になりました。
最初の症例では、現在診断に難渋している症例を題材としてプレゼンが行われ、検査値や身体所見をひとつひとつ確認しながら、ブランチ先生が鑑別診断を挙げてくださいました。どのデータからどの疾患が示唆されるのか、逆にどの所見からは何が除外できるのかというプロセスを、先生と一緒にたどっていくことで、鑑別診断の立て方や考え方を具体的に学ぶことができました。まだ自分一人で系統立てて鑑別を挙げていくのは難しいと感じることも多いですが、今回のように思考過程を共有していただくことで、自分の中の整理の仕方を見直す良いきっかけになりました。
また、その後の身体診察では、どのような身体所見を実際に取りにいくべきか、どこを意識して診るのかを先生と一緒に確認しながら診察することができ、とても貴重な経験となりました。頭の中で「この所見が大事」と理解しているだけでなく、実際の患者さんを前にして、優先順位をつけて診察していく感覚を少しつかむことができたように思います。
2つめの症例でも同様に、一緒に鑑別診断を挙げていくプロセスを体験しました。特に印象的だったのは、「HIV MEDICATIONS」というブランチ先生ご自身が作られたゴロに沿いながら鑑別を整理していく方法です。今後自分が鑑別診断を立てる際にも、このようなフレーズを意識しながら考える習慣を身につけていきたいと思います。
今回取り上げられた症例はいずれも、IgG4関連疾患疑いとFisher症候群という、教科書や勉強会の中では学んだことがあっても、実際の臨床現場ではこれまで直接経験したことのない疾患でした。こうした比較的まれな疾患を前にしたときに、どのような疾患をまず鑑別に挙げるべきか、何を優先して除外していくべきか、どのタイミングでどの検査をオーダーするべきかなど、実践的な視点で学ぶことができ、とても勉強になったと感じています。
まだまだ知識も経験も不十分で、鑑別診断や身体診察の組み立て方に迷うことも多いのですが、今回のレクチャーを通して、「わからないなりにどう整理して考えるか」という姿勢の大切さを改めて実感しました。また機会がありましたら、ぜひレクチャーに参加させていただき、今回学んだことを振り返りつつ、さらに多くのことを吸収していきたいです。改めて、このような貴重な機会をいただき、本当にありがとうございました。

ブランチ先生レクチャー