研修医・専攻医募集のお知らせ 片山充哉先生による臨床教育レクチャー

臨床研修

2025年10月31日、東京医療センター総合内科の片山充哉先生をお招きし、レクチャーが開催されました。
題材となった印象的な症例は、夫婦で同一菌種による感染症を呈したケースでした。
ご夫婦は直近にインドネシア滞在歴があり、夫は急性経過の発熱・意識障害、妻は血圧低下・意識障害を主訴にそれぞれ救急搬送されました。診断の結果、夫は溶連菌性毒素性ショック症候群(STSS)、妻はA群β溶連菌菌血症による敗血症性ショックでした。本レクチャーでは、溶連菌感染症曝露後の予防の要否、敗血症1時間バンドル、髄膜炎を疑った際の初期対応の流れ、さらに血液ガス分析の臨床的解釈などについて学ぶことができました。また、何よりも印象的だったのは、これらの知識を効率的に得るためのOpenEvidenceの活用です。OpenEvidenceは医療従事者向けのAIソフトで、膨大な医学文献を迅速に検索し、最新の知見を根拠付きで参照することができます。引用文献を自動的に示すため、エビデンスを確認しながら診療判断が可能です。研修医としては、当直中など緊急性の高い場面でも、正確な情報をすぐに確認できる強力なツールであると実感できました。
片山先生、今回も大変学びの多いレクチャーを賜り、誠にありがとうございました。

片山先生レクチャー