臨床研修
2025年9月19日に福井大学特命教授の寺澤秀一先生にお越しいただき、症例検討会を行いました。
研修医が症例を2例提示しました。
1症例目は胸部絞扼感を主訴に自力で救急外来を受診し、急性下壁心筋梗塞と診断された80代男性の症例でした。病歴から心筋梗塞を念頭に置き、徐脈・低血圧というバイタルを見た時点で下壁梗塞を強く疑うことができるというお話が印象に残りました。また、心電図は必ず過去のものと比べるべきであり、自施設にない場合は取り寄せる努力を怠らないことが大切であると教えていただきました。
2症例目は下腹部痛を主訴に自力で来院し、CTで左卵巣嚢腫茎捻転と診断された10代女性の症例でした。若い女性の下腹部痛で命の危険があるものとして異所性妊娠破裂、不全流産があり、妊娠反応が陽性になります。しかし、問診で「妊娠の可能性はありますか?」と聞いてしまうと、「ない」と言われたときに妊娠反応検査を提出することができなくなるため、最初から何も聞かず、黙って検査を出してしまった方が良いと教えていただきました。陰性だったときの対応の仕方まで丁寧に教えていただき、大変勉強になりました。
寺澤先生、今回も非常に学びの多いレクチャーをありがとうございました。

