研修医・専攻医募集のお知らせ 中川俊一先生による臨床教育レクチャー

臨床研修

2024年12月7日(土)、コロンビア大学緩和ケア科の中川俊一先生に、患者への病状説明の仕方や治療ゴールの設定、治療オプションの相談の仕方についてレクチャーをしていただきました。

まず、患者への病状説明の仕方については、50%ルール(50%よりも多く医者側が話すのは話しすぎ)や2分ルール(2分間で患者へ病状を要約できないのであれば医者側の準備不足)など、患者とお話しするときに意識するべき項目について教えていただきました。
次に患者との治療ゴールの設定の仕方については、まず患者の人となりを知り、How high(患者がMaxでとこまでを望んでいるのか)、how low(生きている上でどこまでを許容できるのか)の幅を意識することの大切さを教えていただきました。

3つ目に治療方法の決定についてですが、こちらは患者側と治療ゴールの設定をしっかり行うことで自ずと決まってくるとのことでした。医療の現場では、患者側との治療ゴールの設定の過程を飛ばして、治療オプションのお話(例えば、人工呼吸器の使用や胸骨圧迫を望むかなど)をしがちであり、それは上記の幅を意識できておらず、とてもナンセンスなことなのだと教えていただきました。私も普段、治療ゴールの設定について意識できていなかったと気が付くことができました。

今後患者と向き合っていく上でとても大切なことを学ぶことができたレクチャーでした。本日学んだことを活かして、研修医のうちから患者とのコミュニケーション能力をしっかり向上させることができるよう、尽力していきたいです。
中川先生、素敵なレクチャーを本当にありがとうございました。

中川先生レクチャー
中川先生レクチャー
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