研修医・専攻医募集のお知らせ Joel Branch先生による臨床教育レクチャー

臨床研修

10月21日(金)に八尾徳洲会総合病院のJoel Branch先生がお越しくださり、今年度3回目の研修医向け症例検討会が行われました。
最初に総合診療科入院中の患者さんにご協力いただき、身体所見から疾患の鑑別を行っていく臨床推論をレクチャーしてくださいました。その後、後期研修医の先生が用意した症例をBranch先生と一緒に臨床推論していくという内容であり、非常に学びの多い症例検討会となりました。
最初の身体所見から疾患を鑑別していく推論では、患者さんが酸素投与下であるものの、それ以外の手、胸部、背部の診察から肺炎、COPD、間質性肺炎が疑われることを推察され、足の診察から糖尿病が疑われることまで推察されていました。その診察の過程が迅速で、普段私が救急外来で患者さんを診察する時の参考になるものばかりでした。最近患者さんご本人が話すことができない状態で搬送されてきて、病歴を聴取するときに患者さん家族に話を聞くことが多く、もちろん患者さん本人の診察もしますが、フォーカスがわかならいことも多く、診察は難しいと感じていましたが、自分の診察力を高めるモチベーションになりました。

後半の後期研修医の先生が用意された症例は、歩行困難に関する症例でした。それに関して詳しい現病歴や社会背景を聞く前から鑑別判断を先に考えることをBranch先生はされており、そこから現病歴や患者背景を聞いてどんどん鑑別を広げたり、狭めたりするなどの診断に至るまでのプロセスを学ばせていただきました。症例自体は典型例と思われるものでしたが、それに関して自分の予想値とズレた場合、それを異常と思えるようにならないといけないと言われており、鑑別診断ができなければその思考には辿り着かず、まだまだ自分ではその段階まで到達しておらず、より貪欲に学んでいかなければならないと感じました。
前半、後半の症例どちらにもピットフォールとして鑑別にあげなければならない疾患を考える必要をご自身の失敗談を交えながらお話ししてくださり、失敗を糧に成長していく大切さも私たちに教えてくださったと感じました。

最後になりますが、お忙しい中私たちのために来てくださり本当にありがとうございました。先生のレクチャーは大変魅力的で、診察の力を身につける上で必要と感じるものと思います。今後の私たちの成長を見守ってくださると幸いです。また次回もよろしくお願いします。

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