茶道と大腸内視鏡検査 その意外な共通点とは
最近、とあるきっかけで茶道を習うことになった。
道具を並べ、居住まいをただし、
一心にお茶を立ててお客に振る舞うのであるが、
先日、大腸内視鏡検査をしていて思った。
茶道と大腸内視鏡検査はよく似ているのだ。
角度まで決まった手順、お点前の作法はスコープ操作に通じるものがあるし、
背筋を伸ばし、心を整えての所作は、検査に向かう態度そのものである。
何より、お茶も大腸内視鏡検査も、根底に流れるのは相手を思う
「おもてなしの心」であることに最大の共通点がある。
病棟や外来と違って検査は一期一会、
一度の出会いを大切に、今日も一日、精一杯のおもてなしをしようと思う。
本藤 有智
真生会富山病院 消化器センター
厚生連高岡病院 消化器内科 非常勤医師