ロボット掃除機に学ぶ人間の生き方
人気動画の指南に従い、
ロボット掃除機(ルンバ)を購入して半年が経ちました。
結論から言いますと「とてもよい買い物」でした。
以下雑感です。
・吸引力
従来の掃除機とほぼ遜色ありません。
ただし2cm以上の段差は超えられませんのでバリアフリー空間のみカバーします。
また、その丸い形状から、隅っこは苦手ですので、家具の近辺や部屋の角は
少し掃除が甘くなります。
・床が二重にきれいになる
ルンバは床に物がおいてあると十分に力を発揮できません。
ですので、稼働前に障害物を取り除いておく必要があります。
ルンバのため、と思うと自然と床にものを放置しなくなり、二重に部屋がきれいになります。
・使命に忠実
ひとたびスイッチをいれれば、完了するまでは何があっても使命遂行に全力を尽くします。
先に述べた通り2cm以上の段差は超えられないはずなのに、果敢に挑んでいきますし、
床の障害物にも激しくアタックしていきます。
「俺は俺の責務を全うする!!」
といわんばかりのひたむきさは、機械ながらあっぱれで、
自分もかくあらねばと奮起させられます。
・失敗する
ひたむきさが仇になってのことです。
超えられない段差に体当たりして座礁したり、コードにからまって
スマホにヘルプメッセージが届いたりします。
バスマットを引きずって隣の部屋に落っことしたり、
カーペットの刺繍を食べてしまったりもします。
しかしこの「失敗する」という点が、かえって人間くさくて憎めないところです。
もしドラえもんが、絶対失敗しない完璧ロボットだったら、きっと今日のようなヒットは有り得なかったでしょう。
使命に忠実でありながら、完璧な存在ではなく、時に失敗して助けを求めてくる。
人間とは何かを考えさせられる買い物でもありました。
本藤 有智
真生会富山病院 消化器センター
厚生連高岡病院 消化器内科 非常勤医師