急変で呼ばれた帰り道、ふと見上げた星空に息を呑んだ。

カシオペア、北斗七星、オリオン、なじみの星座がところ狭しとまたたき、手を伸ばせば届くのではないかと思うくらいの満天の星々。

シリウス、ベテルギウス、プロキオン。

冬の大三角を目でなぞり、プレアデス星団（すばる）の方角へ視線を移したとき、オリオンを射抜くように、光の筋が輝く軌跡を残して消えた。

あ！流れ星。

近くには金色に煌めくビーナスが優美な光を放っている。

凛とした空気に澄みきった夜空、
星々の織りなす光の共演に、寒さも忘れて見とれた深夜１時だった。

今の季節、夜の呼び出しは心身に堪えますが、
美しい星空が迎えてくれると思えば少しは気持ちが楽になるかもしれません。

（消化器内科　本藤　有智）