Dr.Joel Branchによる臨床教育レクチャー
先日、今年度5回目のJoel Branch先生の臨床教育レクチャーがあり、今回もベッドサイドティーチングとシニアレジデントの症例検討会の2部構成でご指導いただきました。
ベッドサイドティーチングでは、Branch先生が患者さんの病歴などの情報を何も知らないまま、身体所見のみから患者さんの疾患・病態を推測していくという形式で行われました。手の診察から始まり、頭頚部、胸部、背部、腹部、足へと進み、視診、触診、聴診、打診を駆使して丁寧に所見をとっていく様子に参加者の視線はくぎ付けでした。要所要所で所見の取り方のコツを教えて頂き、とても勉強になりました。また多くのCOPD患者さんにはshort tracheaがみられること、慢性腎臓病患者さんではリンジー爪がみられることがあり、そういった所見から患者さんの病状を推察してさらに追加の所見も取っていくという流れも教えて頂きました。最後にBranch先生が身体所見だけから推察した患者さんの疾患や病態は、実際のものとほとんど合致していて、驚愕するとともに、身体所見を丁寧にとることの大切さを改めて実感しました。
症例検討会は若年女性の感染性心内膜炎(IE)の症例でした。現病歴や身体所見からIEを疑うことが重要で、疑った場合は追加の病歴聴取や診察を行い、必要な検査を進めていく過程について、先生とディスカッションしながら考えることで理解を深めることができました。またIEの治療方法や合併症で注意しなければならないポイントも教えていただきました。
今回は土曜日にも関わらず学生さん達も参加してくれて、質問もたくさん出て、本当に学び多いレクチャーでした。この度はお忙しい中、当院にお越し下さり誠にありがとうございました。