片山充哉先生による臨床教育レクチャー
先日、今年度4回目となる片山充哉先生の臨床教育レクチャーが開催されました。今回も、病棟回診をしながらの実践的なレクチャーとワークショップ形式の2部構成でご指導いただきました。
病棟回診では、不明熱で当院に紹介された30歳台女性の症例について、現病歴からどのように鑑別診断を考え、身体診察と検査を進めていくか、片山先生と医学生、研修医、上級医の問答形式で考察を深めていきました。また実際に片山先生が患者さんに問診と身体診察をするところを見学することができました。患者さんをリラックスさせ、スムーズに必要な情報を集めていく様子に感銘を受けました。
ワークショップでは、1例目に30歳台女性の治療抵抗性肺炎の症例を提示していただき、1行サマリを作成しながら、診断や治療方法を考えていきました。治療抵抗性肺炎に遭遇した場合、①診断が違う、②抗菌薬が違う、③合併症がある、の3つを軸に考えることを教えていただきました。2例目は、抗菌薬投与中に皮疹が出現した60歳台男性の症例でした。臨床をやっていれば必ず薬疹に出会うこと、危険な薬疹には大きく3種類あり、それぞれについて形態的特徴と出てくるタイミングを教えていただきました。
楽しい雰囲気の中で、学生さんもたくさん発言してくれて、研修医からの質問にも丁寧に答えていただき、本当に実践的で今後の診療に活かせるレクチャーでした。お忙しい中、当院にお越しくださり誠にありがとうございました。