寺澤秀一先生による臨床教育レクチャー
先日、今年度2回目の寺澤先生との症例検討会が行われました。
1例目は当院で非ホジキンリンパ腫の化学療法を受けている中年男性が、発熱と呼吸苦で救急外来を受診した症例でした。化学療法中は風邪でも命にかかわる可能性があること、担癌患者では確認すべき特有の検査項目があること、免疫不全患者で想起すべき病態や疾患について学ぶことができました。また担癌患者については救急外来を受診した場合であっても、必要な検査をオーダーした後、然るべきタイミングで必ず主治医に連絡すべきであること教えていただきました。
2例目は高齢男性が突然発症の腹痛で救急外来を受診した症例でした。同じ部位の疼痛でも年齢によって鑑別疾患が変わること、高齢者の腹痛は血管性→消化器→泌尿器といった恐い疾患から考える癖をつけること、それゆえ高齢者の腹痛では若年者よりもCT検査の閾値を低くする必要があること学びました。また単純CTだけで診断しうる疾患、造影CTまで撮るか迷う場合の動き方について症例を交えながら教えていただきました。
寺澤先生はとても優しくユーモアたっぷりで研修医の緊張をほぐしていただき、質問もたくさんできて、非常に学び多い充実したレクチャーでした。この度はお忙しい中、当院にお越しいただき誠にありがとうございました。