Dr.Joel Branchによる臨床教育レクチャー
6/18に今年度2回目のJoel Branch先生による臨床教育レクチャーが行われました。
今回は二つのセッションに別れ、最初のパートでは実際に入院していらっしゃる患者さんに同意を頂いた上で、私達研修医の目の前でBranch先生がその患者さんの身体所見を丁寧に取っていくというものでした。Branch先生は一切患者情報を知らない上で一つ一つ得られる身体所見から考えられる鑑別を、また所見をとるコツを私達にご指導くださいました。英語だけの説明で難しい部分もありましたがジェスチャーも交えてわかりやすいご指導でした。
まだまだ駆け出しの研修医である私には、身体所見をとることは日々難しく感じている業務の一つであり、呼吸音や心音の聴診は練習も兼ねて全ての受け持ち患者さんに行うようにしていますが、肺野や腹部の打診はあまり積極的には行っていませんでした。打診の音の違いも全然理解できていません。しかし今回先生が丁寧に患者の胸部・腹部の打診を行い、得られた所見から鑑別を考えている様子を見学して、改めて打診から得られる情報の重要さを思い知らされました。そして丁寧かつ正確な所見が取れるようになるためには常日頃からの研鑽しかないと感じました。
後半パートでは前回と同じく、シニアレジデントの先生の症例提示をBranch先生と一緒に考えていくものでした。ここでも驚かされたのは、Branch先生はプレゼンのまだまだ最初の部分、現病歴だけで患者の最終診断を鑑別に挙げていたことです。(最終診断は脊椎カリエスでした。)
珍しい疾患にも関わらず取りこぼすことなく鑑別にあげられる先生の凄さに、驚くと同時に臨床推論の面白さを改めて感じました。当たり前かもしれませんが、主訴や随伴症状の「経過」も大変有益な情報ということ今一度痛感しました。
Branch先生、今回もご指導本当にありがとうございました!
日々の身体所見を丁寧にとることをまた明日から大事にやっていきたいと思います!