寺澤秀一先生による臨床教育レクチャー
今回は福井大学の寺沢秀一先生をお招きし、救急診療についてレクチャーしていただきました。
寺沢先生は1年に何度も当院にお越しいただき、毎回、私たち研修医の日常診療の中でのふとした疑問にお答えいただき非常に勉強になります。今回は、腹痛、発熱・腰背部痛が主訴の2例を提示させていただきました。1例目では、腹痛の部位で障害されている動脈レベルがわかるというが、画期的な考え方でした。また、診察所見(自発痛・圧痛)の有無や、急性胃腸炎を鑑別に挙げるうえでの主訴など、過去に受けたレクチャーを復習できる部分もありました。2例目では、高齢者の発熱の原因として我々研修医は鑑別として肺炎、尿路感染、胆道系感染などの感染症を一番に考えますが、そのいずれの症状もはっきりしない場合や見落としてはいけないred flag signについての理解が深まりました。
1年終え研修も半ば入った私たちにとって、そして2年間の研修を終えこれから専門分野への道を決めた先輩方にとって、今回のレクチャーは、これまでの研修で習得した知識を構築する場だったと思います。様々な症例を診てこられた寺沢先生からでしか得られない知識や感覚に触れられる非常に貴重な機会なので、毎回のレクチャーで得られる事を自分の中に定着していきたいと思います。
最後になりますが、福井からお越しいただき、ありがとうございました。来年度もよろしくお願いいたします。