裵英洙先生による臨床教育レクチャー
今回のレクチャーはハイズ株式会社代表の裵英洙先生をお招きし、“若手医師が知っておきたい医療界の事情”というテーマで、現在の医療界・今後の医療界が抱える問題、マネジメント力について教えて頂きました。
まず、現在の日本医療を取り巻く様々な”数字”を示して、数字の意味と今後その数字がどのように変化していき、今後の医療界に影響していくのかを教えていただきました。グラフを用いて、少子高齢化による医療費の膨張・診療科における医師数の偏在・病院競争が激化していることなどを解説していただき、未来の日本医療界が抱える問題について考えさせられました。
次に、今後の医療界にどういう人材が求められているのかを教えていただきました。仕事の効率化が重視されてきている中で、多職種をまとめ、仕事を分担できる、”統合力・洞察力・戦略力”を持った人材が必要とされていることを知りました。また、人を動かす能力”交渉術”が重要であることを学びました。この交渉術は研修医が身に付けるスキルとしても重要であり、例として”上級医へのプレゼンテーション”を挙げられました。上級医へのプレゼンテーションは、ただ患者の内容を伝えるのではなく、どうしたら自分の考えに賛同してもらえるか交渉する手段であるという事を教えていただきました。
今回のレクチャーを通して、今後の医師キャリアを考える良い機会となりました。研修医2年間でただ漫然と知識・手技を身に付けるだけでなく、研修医のうちから多職種のリーダーとしての自覚を持って、”マネジメント力“を養っていかなければいけないと思いました。
最後になりましたが、お忙しい中、貴重なお話を聞かせていただいた裵先生に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。