Dr.Gautam Deshpandeによる臨床教育レクチャー
12月16日はアメリカ大使館の医師および聖路加国際病院、学校法人 聖路加国際大学 臨床疫学センターのsenior researcher/clinical educatorをしておられるDr. Gautam Deshpandeにお越しいただき、研修医が経験した症例の症例検討と腹部診察のレクチャーをして頂きました。症例は発熱と全身症状に伴い血圧低下を来した患者で、血液検査やCT検査等のいずれにおいても異常がなく月経期に合わせて症状が出現するというエピソードがありました。Gautam先生と話し合いながら、患者さんの症状や病歴に合う疾患で頻度が高い疾患・低い疾患、緊急性が高い疾患・低い疾患と分けて鑑別を考えました。なかなか全ての条件を満たす疾患が挙げるのは難しかったのですが、Gautam先生と研修医で議論を繰り返しいくつかの疾患を挙げることができました。診断のためにどんな検査が必要かを討論し、実際に行った検査とその検査結果を確認したところ、私たちが最も考えられる鑑別疾患として挙げた月経期のタンポン使用によるTSSが実際の診断でした。Gautam先生のお話を聞き何が最も着目すべき症状かを考えること、順序立てて鑑別や検査を考えていくことが重要であるということが分かりました。
腹部診察のレクチャーでは基本的な診察の正しい方法や、診察をスムーズに進めるためのコツを教えていただき実際に模擬患者役の研修医に診察をしました。患者さんへの負担を少なく短い時間で診察することは難しいことですがGautam先生に教えていただいたことをこれから活かしていきたいと思いました。
今回は救急外来や初診外来で多く目にする腹痛についての症例検討・レクチャーであり大変勉強になることばかりでした。お忙しい中厚生連高岡病院までお越しいただき、本当にありがとうございました。
(研修医T)