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ニュース&トピックス

学術コーナー

新しい糖尿病治療の夜明けか

(医局研究会 2010.1.13)

糖尿病内科 亀谷富夫

我が国における2007年の国民健康栄養調査では、糖尿病が強く疑われる人が890万人、糖尿病の可能性を否定できない人が1,320万人と報告され糖尿病の有病者数の増加が問題となってきている。糖尿病治療医薬の種類は年々増加し進歩は目覚ましいものがあるが完全な糖尿病のコントロールは困難なままである。
当院糖尿病専門外来の糖尿病コントロール状況を分析し問題点を検討した。食事療法治療群、経口剤治療群、インスリン治療群はそれぞれ17.9%、50.8%、31.3%であった。また平均HbA1cはそれぞれ5.9%、6.7%、7.3%であった。コントロール目標値とされるHbA1c6.5%以下の率はそれぞれ80%、51.0%、30%であった。これは全国的調査のJapan Diabetes Clinical Data Management Study Groupに比べても良好な値であった(58.9%、28.2%、20.9%)。経口剤の投与患者での検討では、1剤投与が42%、2剤投与が39%、3剤投与が17%であった。また血糖降下剤使用例の81.5%にインスリンを刺激するSU剤が使用されていた。血糖降下剤の使用数別のコントロール状況比較では、1剤ではコントロール良好群は約60%であった。2剤、3剤と増加するにつれ45%、30%と有意に低下した。また4剤併用群では10%以下とコントロール不良であった。
糖尿病罹患年数が長くなるにつれてコントロール良好群は減少し、糖尿病罹患歴が10年を過ぎるとHbA1c6.5%以下は50%に低下 していた。罹病期間とインスリン使用状況比較では、罹病期間の増加につれてインスリン使用率が増加し、26年以上ではインスリン使用率は約65%と上昇していた。
またインスリン治療期間が長くなるにつれインスリン治療継続でもコントロール不良群が増加しインスリン治療期間が10年以上になるとコントロール良好群は半分に悪化していた。今後、膵β細胞のβ細胞の増殖を促進し、アポトーシスを抑制するインクレチン関連製剤が使用できるようになり2型糖尿病の自然歴を変えることができる事が出来るかもしれない。