ISO15189の認定取得(更新日2022年7月13日)


「ISO15189」の認定を取得しました。
継続的な改善により、質の高い検査データを利用者(臨床医や患者さん)へ提供できるよう品質維持に努めていきます。
(財)日本適合性認定協会「ISO 15189臨床検査室検索」のページへ
中央採血室は東診療棟1階に設置されており、臨床検査技師6名、看護師1名、事務員1名のスタッフで外来患者さん、約250~300名の採血を行っています。
採血台には患者照合機を備え、システムで管理し正しく採血できるようにしています。
尿検査の受付もこちらで行い、中央採血室隣のトイレで採尿できるようになっています。
◆採血に関してご希望、ご不明な点がある方は遠慮なくスタッフにお申し出ください。
生理検査室では患者さんに直接接し、色々な生体情報を波形や画像として記録し、病気の発見や予後判定に繋がる検査を行います。
信頼性の高い検査結果を出せるように日々技術の向上を目標に努力しています。
【安静時心電図検査】
心電図は心臓で起こる微弱な電気信号を心電計という装置で増幅させ、波形として記録したものです。不整脈、心肥大、虚血性心疾患などの診断や手術前や入院時の精査などでも行われます。
検査所要時間は準備の時間も含め約5分です。
【負荷心電図】
安静時の心電図では異常が見られない場合等に、心臓に負荷をかけ心電図変化の有無を記録します。
これには階段を昇降するマスター負荷試験、ベルトの上を歩くトレッドミル検査があります。検査所要時間は約15~30分です。
【レイトポテンシャル(LP)検査】
心室性不整脈(VT/VF)を引き起こす遅延電位(LP)を、体表面心電図上から検出し、危険な不整脈の予知、失神発作をおこす可能性について調べます。
また、更に詳しく電気生理学的検査が必要かどうかのスクリーニングテストとしても有用です。
検査所要時間:約10~15分です。
【24時間ホルター心電図検査:(24時間記録可)】
日常生活(24時間)の中での心電図を記録し、不整脈の検出や自覚症状(動悸・胸痛等)時の心電図変化の有無を観察します。また抗不整脈薬服用時の効果判定も行われます。
検査所要時間:24時間、記録器装着の所要時間:約10分
注意事項
・記録装置の装着と取り外しのため2日続けて来院いただきます。
・行動の制限はありませんが、お風呂・シャワーはできません。
・行動の記録を書いていただきます。(薬・トイレ・食事・飲酒・タバコ・起床就寝など)
・翌日はシール電極などを除去しますので、装着した時間に来院してください。
【2週間ホルター心電図検査:(最大2週間記録可)】
24時間では捉えにくい発作性心房細動(PAF)検出などに有用な情報を得ることができます。入浴中を含めた日常生活の心電図波形が最大14日間にわたって連続記録が可能です。
【24時間血圧検査】
日常生活の中で24時間血圧を記録し、1日の中での血圧の変化や降圧剤の効果判断、高血圧の判定を行います。
注意事項
・血圧の測定は、日中は30分間隔、夜間は60分間隔に行います。
・記録装置の装着と取り外しのため2日続けて来院いただきます。
・行動の制限はありませんが、お風呂・シャワーはできません。
・行動の記録を書いていただきます。(薬・トイレ・食事・飲酒・タバコ・起床就寝など)
肺や気管支の病気の早期発見、診断に役立てるための検査です。
また、全身麻酔による手術時の呼吸管理のためのスクリーニングにも用いられます。
検査所要時間:10~30分
注意事項
呼吸機能検査は、検査を受ける側(患者側)の理解と努力が検査結果に大きく影響を及ぼします。したがって、健常者であっても方法によって異常値になってしまうこともありますので、技師の誘導に合わせる必要があります。
主な呼吸機能検査の種類(下記を組み合わせて行う)
・肺活量(SVC):最大吸入状態から最大呼出(最も大きく息を吐くこと)までの空気の量を測定し肺活量とします。
・努力性肺活量(FVC):最大吸気後、できるだけ速く息を吐き出し、最大呼出までに吐き出された空気の量などを測定します。厳密には一秒間に吐き出せる空気の量や吐き出すとき流速を計測します。
・残気量(FRC):最大呼出の状態でなお肺に残っている量を残気量といいこの量を計測します。
・肺拡散能(DLCO):気管の末端にある肺胞と肺の毛細血管の間のガス交換能力を調べます。
☆他に気管支喘息の診断に有用な気道可逆性試験や呼気NO検査等も行っています。
【脳波検査】
脳波検査とは脳の生体電気信号を記録する検査です。
主にてんかんや意識障害などの診断に有用です。
頭に電極を装着し、安静な状態で検査をすすめていきます。
検査所要時間:30~50分です。
小児の場合は、お薬で眠った状態での検査になるケースが多いです。
注意事項
検査当日は整髪料は控えてください。
小児の場合は、時間にゆとりをもってお早めに来院願います。
【神経伝導速度】
手や足の神経を電気刺激し興奮が伝わる速度や、伝わり方を波形として記録します。
多少のぴりっとした痛みを伴います。
主に手や足に力が入らない場合、しびれを感じる場合などに施行し、神経や筋肉に異常がないかを調べます。
検査所要時間:30~50分です。
【誘発電位検査】
SEP:手や足の神経を電気刺激し、電気刺激の脳までの伝わり方を調べます。
主に手や足に力が入らない、しびれるなどの症状の原因を探る為の検査です。
ABR:ヘッドホンから音を聞き、耳から脳までの音の伝わり方を調べます。
心因性難聴や聴覚神経系などに異常がないかを評価します。
VEP:光の点滅を見てもらい、脳までの伝わり方を調べます。
検査所要時間:60~120分です。
☆小児の場合は眠った状態で検査を行います。
超音波検査とは人の耳に聞こえない高い周波数の音波を体内に送り、その反射波を画像化して病気の発見・診断を行う検査です。
苦痛もほとんどなく、安全(妊娠中でも)に検査が可能です。
症状に応じて各科外来からの依頼によりいろいろな臓器の病変を見つけ出し、結石、腫瘍、脂肪肝、動脈硬化症などの生活習慣病の早期発見や病状の経過観察に大変有用です。検査部位によって、主に心臓超音波検査、腹部超音波検査、血管超音波検査に分けられます。
【腹部・体表その他超音波検査】
主に腹部および体表臓器の病気を発見します。
例:甲状腺種、脂肪肝、胆石、腎結石、膵炎、乳腺炎、子宮筋腫、前立腺炎など
注意事項
・検査所要時間は約15分です。(ただし、検査部位により異なります)
・検査の際は上半身裸になることもあります。上下に分かれた服装が望ましいです。
・食事をとらずに空腹の状態で検査をおこないます。
(食事をされた場合は、しばらくお待ちいただくこともあります。)
・検査部位(子宮、前立腺など)によっては膀胱に尿が溜まっていた方が都合がよい場合もあります。検査直前は可能な範囲内でトイレを控えてください。
【血管超音波検査】
主に頸動脈、鎖骨下動脈、下肢動静脈、腎動脈、腹部大動脈、透析に用いるシャント血流等の評価が可能です。
注意事項
・検査所要時間は20~40分程度です。(検査部位が多いほど長くかかります)
・食事の影響はほとんどありません。(但し、腎臓血管の検査は空腹が望ましいです)。
【心臓超音波検査】
心臓の形や大きさ、心筋の厚さ、弁の動きや形態、血流の異常がないかを調べます。
心機能の評価をします。
心臓弁膜症、心筋梗塞などの診断、経過観察に用います。
注意事項
・検査所要時間は20~40分程度です。(検査部位が多いほど長くかかります)
・食事の影響はほとんどありません。(但し、腎臓血管の検査は空腹が望ましいです)
<当院で行っている検査種類>
1.純音聴力検査
聴力検査の中で最も基本的な検査です。
聞こえの程度と、どの部位の異常によるものかを判断します。
2.チンパノメトリー
鼓膜や耳小骨の振動を調べる検査です。
3.レフレックス検査(耳小骨筋反射検査)
耳小骨筋を調べることにより顔面神経の障害がわかります。
4.語音聴力検査
言葉の聞き取りの検査です。正解率を検査します。
5.内耳機能検査(SISIテスト、自記オージオ検査)
内耳障害の有無を調べます。
※予約が必要です
・睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)は、睡眠中にいびきがひどい方や肥満の方に多くみられ、本症が疑われる場合に行われる検査です。睡眠時無呼吸症候群では、睡眠中に無呼吸(呼吸が一時的に止まる)や低呼吸(呼吸が低下する)が起こることにより、血中酸素飽和度(血液中の酸素)が低下するなど様々な変化が体に生じます。そのために日中に眠気が強かったり、朝起きた時に熟睡感が得られなかったりします。この疾患は、生活習慣病(冠動脈疾患、脳卒中、糖尿病や高血圧など)の危険因子となり、交通事故や労働災害の原因ともなります。
・検査は睡眠中の呼吸状態と血中酸素飽和度を調べる方法と、それに加えて睡眠中の脳波(睡眠の状態をみます)も記録する精密な検査方法があります。
・一晩病院に入院していただき検査します。
・何種類かのセンサーを体に装着して入眠します。
測定装置装着時間:30~60分程度です。
在宅酸素療法を検討または施行している方が対象です。
運動耐容能力などの評価や治療方針の決定を行います。
6分間でどれだけ長く歩けるか、その距離と歩行中のSpO2とHRを記録します。
臨床検査部の一部として、臨床検査技師が輸血業務全般を担っています。当院は急性期病院であるため、救急搬送患者や緊急手術の輸血にも24時間体制で迅速に対応しています。
血液型検査や交差適合試験などの輸血関連検査と輸血用血液製剤の管理、適正輸血の推進、輸血副作用に対する迅速な対応など輸血に関連した業務全般を管理・運営して安全な輸血医療を実践しています。また、自己血輸血や造血幹細胞移植に伴う末梢血幹細胞保存などに関与しています。
・RhD血液型
・不規則抗体検査
・交差適合試験
・血液製剤の適正な温度での保管管理
・血液製剤の適正使用、副作用管理
手術や、けが、病気などの大量出血により循環血液量が減少した場合や、自分の体内で血液を十分に作ることができなくなった時、必要な血液成分(赤血球・血小板・血漿)を体内に輸注することです。血液の不足による体の障害を防ぐ為に、補充することを目的としています。
輸血には、献血(他人の血液)より得られる血液成分(同種血)を輸血する同種血輸血と、自分の血液を輸血する自己血輸血があります。現在、日赤血による同種血輸血は非常に安全になりましたが、輸血副作用・合併症はゼロではありません。
手術が予定されている患者さんを対象に、手術前に自分の血液をあらかじめ採血しておき、手術中・後に必要量を輸血します。
手術の数週間前から200~400ml/1回/1週間の採血を中央採血室にて採血し、輸血管理室にて使用時まで保管管理します。
自分が供血者である自己血は、副作用の少ない安全な輸血療法です。但し、手術を受けられる全ての患者さんに適用できるわけではなく、患者さんの状態によって異なりますので、医師との相談が必要です。
輸血用血液製剤及びアルブミン、グロブリンなどの血漿分画製剤は、人の血液を原料としており(特定生物由来製品)、まれに免疫反応(蕁麻疹、アナフィラキシー反応、血圧低下、呼吸困難、発熱、GVHDなど)や感染症(B型肝炎、C型肝炎、AIDS、細菌など)を起こすことがあります。
しかし近年、核酸増幅検査(NAT)の導入によりB型、C型肝炎ウイルスやヒト免疫不全ウイルス(HIV)の感染率がかなり低下しています。また、GVHDの防止には放射線照射済み血液を使用しています。
輸血が原因で万一感染症を発症した場合は、「生物由来製品感染等被害救済制度」という法律があり、救済給付を受けることが可能です。その為、輸血3ヶ月後位に感染症検査を受けることも出来ます。
【血液型検査】
血液型は、赤血球上にある抗原によって多くの型に分けられます。そのなかでも輸血の時に最も大切なのは、ABOとRhDの2つの血液型です。
ABO血液型
ABO血液型は、赤血球膜表面上にあるA抗原、B抗原と血清中の坑A、坑Bにより4つの型に分けられます。抗原、抗体の有無(〇、×)により下表のように分類されます。
A抗原 | B抗原 | 坑A | 坑B | 日本人の頻度 | |
A型 | 〇 | × | × | 〇 | 約40% |
B型 | × | 〇 | 〇 | × | 約20% |
O型 | × | × | 〇 | 〇 | 約30% |
AB型 | 〇 | 〇 | × | × | 約10% |
赤血球上のA・B抗原の有無を、凝集反応により行う検査をオモテ検査、血清中の坑A・坑Bの有無を凝集反応により行う検査をウラ検査といい、両方の検査の総合判定により血液型を判定します。
RhD血液型
Rh血液型には、C・c・D・E・eなどの抗原がありますが、通常輸血の際に一番重要なD抗原の検査をします。D抗原の有無により、有る場合はRhD陽性、無い場合はRhD陰性といいます。 日本人のRhD陰性の頻度は、約0.5%です。
【不規則抗体検査】
A型の人は抗B、B型の人は抗A、O型の人は抗A、抗Bをもっています。このように自分に無い赤血球抗原に対して、規則的に存在する抗体が「規則性抗体」です。これに対して、輸血や妊娠(出産)が原因でABO血液型のA及びB抗原以外の赤血球抗原に対して、不規則に産生される抗体が「不規則抗体」です。輸血前にこの抗体の有無を検査します。
抗体を保有している場合の輸血は、その抗体に対する抗原陽性血を輸血すると抗原抗体反応を起こし、凝集や溶血などの副作用を起こしますので、抗原陰性の血液を準備する必要があります。
輸血前に検査することは、安全な輸血や適合血確保に重要な意義をもっています。
【交差適合試験】
輸血する血液と患者さんの血液を反応させ、凝集または溶血がおこらないかを検査します。検査目的として、ABO血液型の適合性再確認と臨床的に問題となる不規則抗体の有無を最終的に確認することにあります。
細菌検査室はヒトに対して感染症を引き起こす病原微生物について検査を行っています。微生物は一般的に細菌、マイコプラズマ、リケッチア、クラミジア、真菌(カビ)、原虫などがあります。当院細菌検査室では、主に細菌、真菌を対象に検査を実施していますが、抗原検査や遺伝子検査などを用いてウイルス、マイコプラズマなどの検査も実施しています。
細菌については、どのような細菌が検査材料に存在するのか(同定検査)、感染症の原因となっている場合はどのような抗菌薬に効果があるのか(薬剤感受性試験)を調べています。
またチーム医療の一環として、感染制御チーム(ICT)や抗菌薬適正使用支援チーム(AST)の活動に積極的に参加し、よりよい医療の提供に努めています。
以下に簡単ではありますが、業務の内容を紹介します。
細菌や真菌は通常目にはみえない大きさの微生物です。検査材料をスライドガラスに塗布し、染色することによって顕微鏡で観察することができます。
大きさを1000倍にして観察します。
ひとつの例として痰をグラム染色で染めた写真です。
肺炎の原因となる肺炎球菌です。
別の染色方法を用いて、結核菌(抗酸菌)の有無についても検査を実施しています。
細菌や真菌を培地(寒天や液体)に発育させることにより、検査を実施します。培地の栄養や発育温度、酸素の有無など様々な条件の違いを利用しながら微生物を育てます。
(いろいろな培地)
専用機材を用いてPCR法で結核菌の同定、COVID-19の検出を行っています。
一般検査部門では、主に尿の検査をしています。そのほか便、髄液などの検査もおこなっています。
尿検査では身体の健康状態を大まかに判断することができます。正常な尿では、蛋白や糖はほとんどみられません。
項目 | 結果の考え方 |
蛋白 | 腎臓の病気や尿路の病気の可能性がありますが、発熱している時や激しい運動後にも異常値が出ることがあります。 |
糖 | 糖尿病など。ただし、糖検査だけでは糖尿病と診断できないので、他の検査も必要となります。 |
ウロビリノーゲン | 主に肝臓の機能を反映しています。 |
潜血反応 | 膀胱炎・腎臓・尿管の結石など。 |
ビリルビン | 肝炎・肝硬変など肝臓の病気か、胆石症などが考えられます。 |
ケトン体 |
糖尿病や下痢・嘔吐など胃腸の消化吸収のトラブルや熱がある時も異常値が出ます。 |
白血球反応 | 白血球は膀胱炎・尿道炎などの細菌感染症や尿路結石などの炎症で増加します。 |
髄液とは脳脊髄を保護している液のことです。中枢神経系の疾患について、診断する場合や経過観察のために髄液検査が行われます。
性質を調べることで、病気の診断の補助や治療経過を知ることができます。
検査に用いるための薬を飲み、一定時間経過した後に、専用の袋に吐き出した息(呼気)を調べて、胃や十二指腸の炎症やがんの発生に関わっていると考えられている、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)に感染しているかどうかを調べる検査です。
血液検査には血球成分の検査と凝固線溶の検査があります。
(1)血球成分の検査
1)自動血球計数装置による検査
装置を用いて以下の項目について測定します。
項目 | 役割 | |
白血球数 (WBC) |
病原微生物に対して体を防御する細胞です。 炎症性疾患や血液疾患の診断・経過観察に用いられます。 |
|
赤血球数 (RBC) |
酸素や二酸化炭素を運搬する細胞です。 | 貧血や赤血球増加症の 診断に用いられます。 |
ヘモグロビン濃度 (HGB) |
赤血球に含まれる血色素です。 酸素と結びつく性質を持ちます。 |
|
ヘマトクリット値 (HCT) |
血液全体に含まれる赤血球の割合です。 | |
血小板数 (PLT) |
出血したときに血栓を作って血を止める細胞です。 出血傾向や血栓症、様々な血液疾患の診断に用いられます。 |
|
白血球分類 | 白血球を5種類(好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球)に分類します。 異常値や異常メッセージがでた場合は自動で標本が作製されます。 |
2)顕微鏡による検査
検査技師が顕微鏡で標本を観察し、白血病細胞などの異常細胞を認めた場合は直ちに医師に報告します。
3)骨髄検査
骨髄は骨の中心部にある造血組織で、白血球、赤血球、血小板の親の細胞はここで作られます。装置または顕微鏡検査で血球成分に異常を認めた場合、骨髄の細胞に異常がないかを確認するために医師による骨髄検査が行われることがあります。
(2)凝固線溶の検査
凝固とは出血したときに血を止めること、線溶とは固まった血(血栓)を溶かすことです。
1)出血時間
耳たぶに少しだけ傷をつけて、出てきた血液が止まる時間を測定します。血小板の働きを調べる検査です。
2)凝固検査
自動分析装置による検査です。血液に試薬を加えて、その血液が固まる時間を測定します。凝固因子による凝固能のスクリーニング、坑凝固療法のモニタリングのために以下の項目を測定します。
①プロトロンビン時間(PT)
②活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)
③フィブリノゲン濃度(FIB)
④アンチトロンビンⅢ(ATⅢ)…凝固しすぎるのを抑制する物質
3)線溶検査
自動分析装置による検査です。血栓症の診断のために、以下の項目を測定します。
血液や尿等に含まれている成分を調べる検査です。血液の成分には蛋白質、糖、電解質、酵素、ホルモン等がありますが、これらの成分を調べることにより、どの臓器に異常が生じているかを間接的に調べることが出来ます。
測定法は病院や検査所によって様々で、また、年齢や性別、生活環境等で結果が違ってくる検査もあります。患者さんの生活状況や方法を正しく理解し、かつ、X線写真、心電図といった他の検査と照合して総合的に判断する時の判断材料の一つです。
蛋白質は食物として消化、吸収され、体のいろいろな所で、必要な別の蛋白質として作りかえられます。蛋白質を調べることによって、栄養摂取や吸収の状態、蛋白質の合成能力、あるいは作りすぎはないか、尿や便に漏れ出ていないかなどがわかります。
蛋白質以外の窒素化合物の総称です。いろいろな代謝の中間、あるいは最終産物でこれらを測定することにより、いろいろな代謝の状態や、排泄の状態を知ることが出来ます。
酵素は体の細胞内に存在し、体が正常に機能するように働いています。細胞が異常に増えたり、減ったり、壊れたりすると測定値が変動します。それぞれの臓器で存在する酵素は違うので、ダメージを受けた臓器を推測することが出来ます。
電解質とは血中に含まれる無機(有機の反対)塩類でイオンの状態で存在します。陽イオンと陰イオンの2種類があります。イオンとは、たとえば食塩は水に溶かすと陽イオンのナトリウムイオンと陰イオンのクロールイオンに分かれます
生体内に存在する水に溶けない有機化合物です。生体内における役割は多様で、炭水化物、蛋白質と並んで生体に不可欠な成分です。
体内の細胞はエネルギー源として、主に血液によって運ばれてくるブドウ糖を利用しています。糖質及びその代謝障害を引き起こす代表的な疾患は糖尿病です。
ホルモン検査、ウイルスや細菌に感染した時に体内で作られる抗体、がんが出来た時に血液中などに増える腫瘍マーカーなど、多くの検査があります。