PET-CT検査の開始について

当院では地域がん診療連携拠点病院として、かねてより院内でのPET-CT検査体制の整備を計画しておりました。これまで、富山県等が中心となって設立された「とやまPET画像診断センター」(富山市)を利用させていただいておりますが、やはり移動が困難な患者さんも少なくなく、コロナ禍の中で人の移動を極力減らす意味からも、県西部地区でのPET検査拠点が何としても必要と判断し、2021年度の検査導入を決断いたしました。
ところが、世界的な新型コロナウィルス感染症の蔓延のため、マレーシアでの半導体生産がストップした影響で、約半年、機器の納入が遅れることとなってしまいました。期待していただいていた皆様を大変お待たせすることになりましたが、3月半ばには無事機器の設置を終えました。4月1日からまず院内の患者さんから検査を開始し、4月18日からは院外の患者さんの検査も開始する予定です。4月初めから予約を開始いたします。専用の診療情報提供書等必要書類は、ご希望の施設に配布させていただくほか、病院ホームページからもダウンロードいただけます。適応等、お問い合わせがありましたら、放射線科(核医学担当)・絹谷医師までご連絡いただけると幸いです。
PET-CT撮影装置としては、4リングのデジタル検出器と64列ヘリカルCTを備えた、北陸地域で最高性能の装置を導入することにいたしました。明瞭な画質にもご期待いただければと思います。PET-CTは、肺がんやリンパ腫をはじめ、多くの臓器のがん診療において、欠くことのできない診断装置であり、高岡医療圏はもとより、県西部地区全体から沢山の先生方、患者さんにご利用いただきたいと考えております。高岡・砺波両医療圏の共有財産として、圏域内の医療機関に広く共同利用いただけるよう、様々な仕組みを考えてまいります。高岡医療圏で構築されてきた地域医療情報ネットワーク「れんけいネット」の利用により、他院からご依頼いただいた際にも、主治医の先生には当日中に直接画像を確認いただけるようになります。今年度後半からは検診での利用も予定しております。ぜひ、県西部圏域住民の皆様のためにご活用いただき、圏域内のがん医療のさらなる向上に結び付けていければと存じます。
PET-CT検査の詳細につきましては、こちらをご参照ください。