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 がん治療の最新情報

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進行胃がんに対して,日本で開発された経口抗癌剤S-1の有効性が明らかに


  200761日から米国・シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会年次総会において、我が国から進行胃がんの化学療法に関する、2つの注目すべき臨床試験の結果が報告されました。

 ひとつ目は、日本で既に広く用いられるようになっていた経口抗癌剤S-1(商品名:ティーエスワン,大鵬薬品工業)を、これまでの標準治療である注射用抗癌剤5-FUと比較した臨床試験(JCOG9912試験)です。704人の患者さんにご参加いただいたこの試験では、S-15-FUの持続点滴に劣らない成績(やや優れた成績)を示し、S-1が今後の進行胃がん治療の標準薬になる事が示されました。

 2つ目は、S-1単独投与と、S-1に注射用抗癌剤シスプラチンの点滴を加えた治療を比較した臨床試験(SPIRITS試験)です。この試験には、305人の患者さんが登録され、当院外科(試験責任医師:総合的がん診療センター胃がん科部長 原 拓央)からも全施設中3番目に多い17名の患者さんにご参加頂きました。この試験に置いては、S-1単独投与に比べて、S-1 とシスプラチンの併用療法の方が、病気が進行するまでの期間や生存期間がいずれも優れている事がしめされました。今後は、シスプラチンが投与可能な比較的全身状態が良好な患者さんでは、S-1とシスプラチンの併用療法が標準治療となると考えられます。

 この2つの試験の結果は、今後の我が国における進行胃がんの治療を大きく変えるものであり、「胃がん治療のガイドライン」も近い将来改訂が行われる予定です。

 臨床試験に参加された患者さん、患者さんを暖かく見守って頂いたご家族の皆様に、深く感謝致します。

 当院では、がんの治療成績をさらに改善させるための臨床試験に積極的に取り組んでいます。臨床試験に関する情報をぜひご覧下さい。

 また、今後もがん治療に関する重要な情報を提供していきたいと考えています。


総合的がん診療センター・腫瘍内科 柴田和彦