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臨床試験の「相」について


 臨床試験は大きく3段階に分かれています。

第Ⅰ相試験
 新薬の場合は、患者さんに初めて投与される段階になります。主に副作用を調べ、どの程度の投与量でその後の開発を進めるべきかが検討されます。お薬の量を少量の段階から、徐々に増量して、それぞれの段階に3~6人程度の患者さんを登録します。何段階目で適切な投与量に達するかによって異なりますが、多くの場合、全体として10数名から30名程度の患者さんが登録されます。単施設あるいはせいぜい数施設程度の共同で実施されます。

第Ⅱ相試験
 第Ⅰ相試験で決定された推奨される投与量で、数十名の患者さんに投与を行います。多くの場合、数施設から十数施設の共同で実施されます。主として、腫瘍縮小効果と副作用の程度が検討されます。有望な結果が得られれば、第Ⅲ相試験にすすみます。

第Ⅲ相試験
 臨床試験の最終段階です。第Ⅱ相試験で有望な結果が得られた「最新治療」を、現時点での「標準治療」と比較します。実際には、一定の条件を満たす患者さんを、「最新治療」を受けていただくか、「標準治療」を受けていただくか、患者さんや主治医の意思によらずに無作為に決定し(実際にはコンピューターを利用して行います)、決められた治療法に従って治療を進めます。予定した一定の数(多くは数百人の単位です)の患者さんの治療がおわってから、「最新治療」群と「標準治療」群の患者さんの治療成績を比較し、その優劣を統計学の手法を用いて検討します。もし「最新治療」群の治療成績が「標準治療」群にまさっていれば、この「最新治療」が、それ以降の「標準治療」になります。大規模な試験ですので、全日本かそれに準じた範囲で数十施設が参加し、患者さんの集積を行う必要があります。最近では、国際的な第Ⅲ相試験も多くなりました。